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薔薇色の人生 Ⅲ

はてなダイアリーで書ききれないことを書きます。スピリチュアルなど。よろしく。

灰色の街 シンガポール完結編2~

ロイと生き残った手下達はシンガポール当局の警察逮捕されて、身柄は

後日、日本に引き渡されることになった。

ローズとは相談役をしていたが、ここにもストリップの店があるので

働くと言っていた。

またトシヤに会いに来ると言っていたがあれ以来会っていない。

 

俺はロスに帰国してから豹は無事なのか探そうとしたが、ディーンによると自宅に帰ってきていて数日間部屋に籠ってるという。

そっとしておいたほうが今はいいだろう。

何を言っても言い訳になってしまう。

それよりも今はもう一度里緒に会って話をしようと思い、彼女の働いてるファミレスに行ったらもうやめていた。

新しい住所を引っ越しをしたらしく教えてくれた。

「サンキュー。」俺は会計係に礼を言って里緒のアパートメントへ向かった。

里緒に会うなり俺は彼女に頬をぶたれた。

「ごめん。2年間、記憶を失っててわけあってシンガポールにいたんだ。」とだけ告げたら彼女は泣いていた。

「生きてたのね。無事でよかった。。。」

部屋に入れてもらい、紅茶を入れてもらった。

俺はしばらく香港に帰ってまた仕事をするとだけ告げたら

里緒は「まだ続けるの?もうこんな仕事はやめて。私は蓮が生きていて

くれればそれでいい。」と言ってくれた。

お互いにやり直す気はなかった。

里緒はまた映画を撮ってハリウッドに挑戦すると言った。

新しいファミレスでウェイトレスをまだしていたが。

俺は「ごめん。まだやめれない。なんでだかわからへんけど。

人を殺しても罪悪感とか考えないようにしてる。

これしかないんや。冷たい人間かもしれへん。俺は」

と突き放した。

「そう。。。なら好きにすればいい。もう2度と会うことはないわね、私達。」

「ああ」しばらく二人は無言だった。

俺は「じゃぁ帰るよ。」と言って里緒に最後のキスをした。

アパートメントを出る時、もう一度ドアのほうを振り向き、里緒のことを忘れようと必死に言いきかせた。

 

俺は豹の様子を聞きにリン達のところに向かった。

彼はもう立ち直っていてPCに向かってフェニックスの情報をまとめていてトニーに報告書を書いていた。

 

俺は再出発しようとして荷物をまとめて置手紙をおいて空港へ向かった。

空港で音楽雑誌と美術雑誌を買って読んだ。

薫のことも気になったが会う気はなかった。

今度は誰かが俺の跡をつけてないか念入りにあたりを見回しながら。

そこで薫の画集の記事と滝沢さんのバンド初期の名前

「Lotus(ロウタス)」の再結成を知って嬉しく思った。

薫に子供がいるのを知ったのは画集のラストページのプロフィールを見てからだった。

いてもたってもいられずに会いにいったのはいうまでもない。

 

香港で京子と運命的な出会いをしてから一緒に「Lotus」を聴いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

灰色の街~シンガポール・完結編1~

「出来た!」

ロイは新薬「フェニックス~不老不死~」の薬を遂に完成させた。

そして俺の部屋に薬の小瓶をたくさん並べて入れた黒いケースをもって入ってきた。

「これを飲んでみて。それからメイを始末しろ。」と命令して出て行った。

そのときだ。

どこから嗅ぎ付けたのかアリサがドアを蹴破って入ってきて俺がケースの中身を調べてる最中に瓶の全部を銃で撃ち、粉々に割った。

その衝撃で俺はすべての記憶を取り戻した。

薫や里緒との思い出。豹達を守るためにあえてRの仲間になったこと。

マヤと一緒に仕事をして賄い係やロイと彼女が肉体関係にあったこと。

俺とはいつも朝に二人で会話したりしてついに夜に一線を越えてしまったこと。

マヤはロイの仲間のふりをして危険な新薬フェニックスを米国で保管することにしていたこと。

金庫の鍵を開ける仕事やロイを狙うSPを狙撃していた日々。

アリサは「いいかげんに目を覚まして!ダイ!リンと豹ディーンもトニーも助けにきてるわよ」と叫んだ。

俺は我に返って「メイは?あいつはどこだ!?助けなきゃ。」

ユゆは新薬の一部フェニックスを入れた黒いケースを持ち出して逃げた。

メイの部屋に行き、殺されかけていたのを俺は助けて、ロイの仲間を撃ち殺し、

「早くこれを使って逃げろ!」とタイムスリップ用の腕輪を彼女に渡した。

メイは「ありがとう。もうひとつあるんだけどこれは蓮にあげる。さよなら。どこかであおうね。」と涙目になって別れの挨拶をした。

俺はメイから宝石のブレスレットをもらい、「ありがとう、またいつか会える日をまってる」というとメイは俺の頬にキスをして窓へ向かって走ったかと思うと目の前から消えた。

俺はマヤへの怒りを覚え決着をつけようと思ったがアリサが「豹が会いにいってる」というと聞いて急いで場所を聞いて走った。

もしかしたらマヤと心中するかもと危惧した。

一階ではロイの手下達とリンとトニー、ディーンが銃撃戦と殴り合いをしていた。

マヤと豹は海の浜辺にいた。

「久しぶりだな。マヤ」と豹は拳銃を彼女に向けていた。

俺は「やめろ!復讐をしても無意味なだけだ。」と叫んだ。

豹は俺にも拳銃を向けて「お前は俺の気持ちを知ってて裏切ったやろ。」と冷笑して言った。

「二人で俺を笑いものにしていた、、、違うか?」

「待て!俺も記憶を失ってて何もしらなかったんだ。ごめん。こいつとは何もなかった。」とつい嘘をついてしまった。

シンガポールでも初めて結ばれたときは嬉しかったのは否定できなかったからだ。

俺は愚かだった。

豹を笑いものにした覚えはなかった。

誘惑に負けてしまっただけ。

豹はマヤを撃とうと銃口を彼女に向けて一指し指で引き金を引こうとした時だ。

「私を殺してもかまわない。でもレンだけは撃たないで!お願い!」と叫んだ。

俺は耳を疑った。

この女は何を言ってるんだ?

豹は信じられないという気持ちとショックで顔が青覚めていた。

豹は空砲を鳴らして逃げた。

「マヤ、お前は今度は何を企んでる?まだ俺は利用価値があるのか」と今度は俺がマヤに銃を向けた。

「私を撃ってごらんなさいよ。貴方に撃てる?最初はフェニックスが目的で貴方やロイに近づいた。でも心が揺れた。これは事実よ。でも仕事に私情を挟まないのが私達の流儀なの。貴方の仕事もそうじゃないの?貴方はスナイパー失格よ」とゆっくりと俺の目を見据えて言った。

「お前は俺が記憶喪失なのを知ってて何も教えてくれなかったじゃないか」

「フェニックスの方が大事だから」と黒いケースをもってみせた。

俺はマヤを撃とうとしたが躊躇してしまった。

それもつかの間目をつむって彼女に向かって引き金を引いた。

マヤも殺して俺も死のう。

なぜかそう思い詰めた。

豹のためにも。

弾は黒いケースに当たった。

彼女は笑いながら投げキッスをして走って逃げた。

俺はその場にすわりこんだ。

「ちくしょう。」

俺は砂浜に涙を一滴零した。

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次の日、もう一人決着をつける相手がいたのでチャイナタウンの方へと向かった。

スーだ。彼女は待ち構えていたように黒いチャイナドレスをきて微笑を浮かべ、

俺に向かって銃を向けると弾が飛んできた。

俺は器用によけて、スーをスコープ越しに狙って撃った。

丁度、胸に当たった。

彼女はそれでも倒れながら「私の新記録。。。!」といいながら俺をめがけて撃ってきた。

俺はスーを哀れに思いもう一発撃った。

彼女は唇から血を流して絶命した。

死に顔はとても美しかった。

俺はリン達と帰りの飛行機の中にいた。

豹だけは別の便でLAに帰ったそうだ。

リン達に俺は謝った。

「ごめん。俺、お前らの事。。。」といおうとしたがトニーが止めた。

「この世界ではよくあることだ。あまり愛着を他人に持つと危険とリスクを伴う。

俺達みたいにな」と笑ってみせた。

俺は冷血なスナイパーにはなれそうもない。

LAの空港に着くと瞳とトシヤが出迎えてくれていた。

瞳は「ばかね」と言って俺にだきついて涙をみせた。

トシヤは「お帰り、蓮」と笑顔をみせた。

俺は胸がいっぱいになった。

 

 

 

 

 

灰色の街~サイドストーリー6・TATTOO~

水嶋智宏は今こそ「樋口智宏」という俳優でハリウッド進出を目指している売れっ子

アイドルだが昔は新宿2丁目で男性相手にウリをして数々の舞台オーディションを受けては落ちてばかりいた。

そんな時期に高校時代の如月薫の母純子が智宏のパトロンになり、

薫は母をつれもどすためにわざと智宏のマンションに泊まったりしにきた。

彼女は「親子どんぶりはやだー」と泣いていた。

腹違いの兄の友也が当時薫の彼氏で迎えにきた。

薫は家出をして一時期智宏のマンションに寝泊りしたり、友也と同棲したり、

ヨシキの族の集会にもでたりして滅茶苦茶だった。

薫の父親もキャバクラの若い20代の嬢と不倫をしてしまい、弟の秀哉まで、

冬子さんと付き合ってたクラスメイトの影響で一回り違う年上の洋服屋に勤めてる女性と付き合い、彼女のアパートに寝泊りするなど家庭崩壊寸前までいった。

そのことがきっかけで兄と初めて対面したときは兄は智宏のことはあまり気にしていなかったようだ。

智宏も音楽の趣味や女の趣味もまったく違うので薫のことはなんとも思ってないと言っ

たが純子には惹かれていた。

お互いに恋をしていた。

不倫なんかじゃない。純愛だった。

体の関係はあったけれど。

しかし、薫や兄の友也のことを思うと別れるしかなかった。

純子の家庭まで壊したくなかった。

彼女がピアニストじゃなかったら駆け落ちしてたかもしれない。

薫はそれで落ち着いて今度は茜の家に寝泊りした。

とにかくもう家には帰りたくなかったらしい。

父親キャバクラ嬢に振られて家庭に戻ってきた。

秀哉も洋服屋の彼女諭されて、自宅に戻ってきていた。

友也18、薫が17歳の頃だった。

よくそれで兄貴は写実家の専門学校へいけたと思う。

カメアシになってカメラマンになり、友也にもカメアシが着いた。

上原ナナという女性。

友也はヤクザの娘が雑誌の編集長をしている「TATTOO」専門誌のカメラマン担当になって上原と一緒に行動を共にしていた。

そのころに智宏はバイトをしながら映画やドラマのオーディションを受けてるときに

タトゥーを入れてる人達と知り合いになっていった。

友也達も取材で彼らのことを撮影しに行っていた。

時にはヤクザに絡まれて危険な目に遭った。

上原ナナとはそのころに出会い智宏は一目ぼれをした。

彼女は上原財閥の箱入り娘だったが見合い結婚が嫌で家出をして夢だったカメラマンになるためにカメアシをして友也や年上の女性カメラマンに色々とこき使われたり嫌がらせを受けたりしたが耐えた。

友也も同じ辛い目に遭ったが耐えて一人前になった。

友也は上原には厳しかったが手は出さなかった。

薫とすでに元サヤになってたからかもしれない。

ナナをヤクザ関係から救う為に一緒によく逃げたり智宏の店がTATOOをしたゲイの写真を友也が撮影の為に使ってたので自然とナナとは急接近した。

上原と智宏はなぜかお互いに同じ匂いを感じて自然に惹かれ合っていった。

智宏の目標は憧れの俳優、三上寛空(ひろあき)と共演することだった。

彼も新宿2丁目にいたという噂があったので真似をした。

そこでチャンスを掴んだからだ。

智宏の母親の名前は瑞絵(みずえ)と言って、中学時代は呼び捨てにしていた。

中学をでてすぐに2丁目に行ったが路頭に迷ってるときにある高校教師に拾われて

同棲した。

教師はゲイだった。

俳優になった頃バイト時代のことでスキャンダルにされたが逆にそれを売りにしたら

腐女子のファンがついてたくさんドラマや舞台や映画のオファーがきた。

写真集も兄の友也に撮ってもらった。

初めての兄弟の仕事だったが身内だからと逆に厳しかった。

編集長は女性で女性記者もたくさんいたので悪魔の本音がすごくてナナは記者同志の

修羅場もたくさんみてきたと言っていた。

ナナは友也に片想いをしていたらしい。

智宏に出会うまでは。

今は結婚して純也という一人息子ができて幸せだ。

殺し屋のレンとは4年前に出会った。

流石に怖かった。

日本の今流行りの俳優を知らないらしくウェイターと間違われた。

昼間からお酒を呑んでるようなおかしな奴だったが、

ウェイター兼スカウトマンということでカモフラージュして住み始めた。

店の奥にある部屋が彼の寝泊りする場所だった。

マスターとは古くからの知り合いらしい。

マスターは広東語が上手く話せたが過去のことは教えてくれなかった。

彼もゲイではなくバイだった。

店はレン達にヤクザ関連の銃撃戦で潰されてしまった。

今ではレン達のアジトになっている。

智宏は今でも時々、ここに台本の台詞の練習をしに泊まりにくるが、

蓮とは別の部屋で寝てる時は小声で台詞を読んだり覚えたりした。

いないことのほうが多かった。

去年からは六本木のマンションに蓮は移り住んでるがここにも寝泊りしにくることが

多々あった。

智宏は自分の親父の写真集の大ファンな蓮を慕っている。

時々蓮が不意に目の前から消えていなくなってしまいそうな気がして切なくなってきた。

ずっと彼のそばにいたかった。

 

 

 

 

 

灰色の街~時をかけるスナイパー2~

2012年に俺達が日本の首都、東京にきて初めにしたことは、アリサを含む6人でミーティングをして殺人の代行サイト「銀色の死神」を立ち上げることだった。

ターゲットには愛着を持たないことを条件に豹が一般人やその他大勢の日本人を依頼人にして大金を稼いで暮らすことだった。

俺は香港で中共政府に逆らって脱北者を助けて香港に逃がしていたので政治犯として

刑務所にいた。

5人が俺の為に香港警察に多額の賄賂をやって釈放された。

半年ぶりに吸う娑婆の空気は旨かった。

大陸とは一国2制度で内政干渉扱いされた。

50年は香港は中共とは別の国扱いだった。

海外に渡航するようにパスポートが必要だった。

俺は香港のパスポートも持ってるので全部で3冊のパスポートを持ってることになる。

12年は日本は大震災からまだ一年しか経っていなくて、被災地はまだ更地に近かった。

俺は四川大地震も知ってるので俺を引き取ってくれた俺の本名のシャオミン一家の親戚がいて心配だった。

日本でも同じ思いの人達がいたので心配だったろうと思うと胸が痛んだ。

しかし復興は四川よりも早くて驚いた。

神戸の震災時も香港にいたので子供ながらに故郷が心配だった。

離れ離れになった友人達や祖父母の無事を祈った。

彼らも俺の行方を捜しているかもしれなかった。

俺はあえて実の父親のフォーチュンという名前を名乗っていた。

母親の旧姓の安藤という名前も使った。

2012年の仕事で一番印象に残ってるのは、海外のスナイパースクールから脱走した元殺し屋で平凡で幸せな生活をロシアのモスクワで恋人と送っていたのに元仲間が

追いかけてきて捕まりそうになったので助けを求めてメールを送ってきた。

かなり深刻だった。

まるで十代の頃のアリサに生い立ちが似ていて、他人事ではなかった。

アリサとリンは俺を助ける為にまたスナイパーに戻っていた。

この借りはいつか必ず返すつもりだ。

そして、俺達6人はターニャ達ロシアンマフィアを頼ってモスクワまできた。

彼女らはあくまでもマフィアでスナイパーじゃない。

アリサはターニャの家にしばらく寝泊りすることになった。

俺はクッシーの家に、リンはチャドの家、瞳とトシヤはアンジェラの家、

豹はリョウの家に其々寝泊りした。

女性の名前はレベッカと名乗った。

本名は明かしてくれなかった。

レベッカは花屋を営んでいた。

ある日、スナイパースクールの教師とOBのスナイパー達が夜、花屋に襲撃しにきて恋人を人質にされた。

花屋の恋人はそれまで彼女の正体を知らなかったのでかなり怯えていた。

レベッカを取り返しにきた奴らは10人くらいいた。

レベッカと女性スナイパーが合気道で戦ってるところにOBの仲間も乗り込んできた。

クッシーら含むマフィア達も加勢して派手に戦っていた。

俺は車の窓から狙撃用の銃でスコープを見てから敵を狙い、確実に一人ずつ狙撃をしていった。

リン達も同じことをした。

瞳だけは花屋の家に乗り込んで、敵を相打ちになる形で刺していた。

アンジェラ達がやばくなった所に俺達は乗り込んで行って、

銃撃戦になった。

レベッカも銃を持って戦っていた。

俺達は一人残らずレベッカの元スクールのメンバーを殺すつもりだったが、

教官だけはレベッカを逃がすと約束して逃走した。

レベッカは死んだことにされた。

カナダのスナイパースクールだった。

それにしても戦いが終わった次の日にはポプラの綿毛が道路一面に散らばり、

外全体に飛んでて、花粉症になってしまった。

アンジェラとターニャはヴァイオリンと歌でロシア料理とウォッカを振る舞ってくれた。

クッシーは太鼓を叩いていた。

ステージのあるレストランだった。

ボルシチが旨かった。

冬が好きな俺はまた冬あたりにクッシーんちを訪ねようと思っている。

 

 

 

 

 

 

 

 

「灰色の街」~彼女と過ごした半年間~

章子は「大丈夫なの?今やってる仕事。私は彼女達が気の毒だと思うわ。」

と突然切り出した。

「今更、俺の片棒担いでるくせに何いうてんねん。しゃぁないやろ。あの子達が一人で家族全員を養う為なんやから。北の国では普通やで。それにこっち(香港)のほうが、

店の自給は倍稼げるし働いた分は全て彼女達の配分になる。」と章子の目をみて真面目に答えた。

次の日にまたレンタカーを借りてまた一人強制送還する奴一人を狙撃して、

逃走してきた。

章子のいうとうりだ。

あの娘達はその後どうなっただろう?

北の国の国境付近で出会った少女達を思い出した。

またアリサの勤めている台湾料理店で章子と一緒に食事をして引っ越したばかりの

ホテルの部屋に戻った。

未だにウェイトレス達は俺を不審な目でみる。

「あの常連さん、いつも二人分食べてるのに太るどころかどんどん痩せていってるわ。」とひそひそ声で俺達に聞こえないように話し合っていた。

明日はタキシード姿で来れば怪しまれないだろうか?などと俺は呑気に考えていた。

リンのいる「フェイ」にはあの夜以来行かなかった。

なんだか気まずくて顔を合わせずらかった。

リンとアリサはすっかり殺し屋から足を洗っていた。

俺と違って年季が入ってないからだろう。

たった4年間しか仕事をしていなかったからリンの場合は。

アリサはリンへの愛の為に堅気になった。

かつて俺も京子の為に足を洗おうとしたことがあった。

京子が今も生きてたらリンやアリサと同じように堅気になっていたかもしれない。

章子は俺が無事に任務を遂行したのでホッとしたと言った。

俺と章子は京子と死別したという同じ痛みを抱えていたのでその後ベッドの中のシーツにくるまって寂しさを共有しあいお互いに抱き合いながら慰めあった。

久しぶりに他人の体温を感じた。

こんな安らぎは約半年と2ヶ月ぶりだ。

章子は顔や膝黒の髪の長さだけでなく体型や胸や身長まで全てのパーツや声まで京子に

顔がそっくりだった。

双子だから似すぎているんだろうと思った。

再び恋をした。

彼女に京子を重ねていただけかもしれない。

章子も「ずっとあなたを好きだった」といってくれた。

でもまだ京子を忘れられない後ろめたさもある。

正直に章子に京子への想いを打ち明け、章子の気持ちにはまだ答えられないと言ってから、あの夜以来、章子とは関係をもたないようにしていた。

章子と出会って以来、時々京子が夢に現れて正面から抱きついてきた。

俺が彼女を抱きしめた所でいつも目が覚める。

そのときはいつも肌寒かった。

横にいる章子になぜか愛しさを感じた。

章子と出会って約2ヶ月になる。

もう2月で香港のチャイナタウンでは毎年旧正月の行事をやっていた。

あちこちで爆竹を子供達が鳴らして遊んでいた。

俺も神戸の中華街でガキの頃よく遊んだから懐かしくて涙が出そうになった。

殺し屋の癖に情けない。

 

 

 

 

 

 

「灰色の街」~彼女と過ごした6/12ヶ月間~

また5年前の香港に記憶が遡った。

「よ!新妻。」とアリサをからかった。

会うたびにアリサは照れて「やめてよ、そんなんじゃないわ。」と睨んで怒られた。

「でもいずれはそうなるんやろ?」と言った。

「先のことは誰にもわからないわ。」とアリサ。

確かにアリサ達は元殺し屋で俺は今も現役を続けてるから明日の命すら保障できない。

本気で惚れ込んだ相手の幸せを思うなら引退するしかないだろう。

章子は俺を狙撃場面でよく助けてくれた。

いい相棒だ。

見張り役を買ってでた。

流石、元マフィアの女。

弾や銃を調達してくれるロシアンマフィアのクッシーとチャドが香港にも来た。

アンジェラにも会うことができた。

4人で「ドラゴン・アイ」というレストランで中華料理と酒をたらふく食べて呑んで

心地良い気分でホテルに戻った。

俺は部屋に戻り、章子に息子のレインの写真をみせた。

「可愛いだろ」「別に」と章子は拗ねた。

あれ?妬いてる?気のせいかな。

 

「灰色の街」~時をかけるスナイパー~

2013年、豹は今度は狙撃場所を遊園地のDSランドに指定した。

渋谷のセンター街で10代の若者相手に麻薬を売ってるスカウトマンと密売人がいる。

平日に遊園地でブツの交換して金を貰う予定という情報を掴んだ。

奴等は白昼堂々とやるのだからこちらは二人の帰りを尾行して狙撃するしかない。

俺達のサイト「ー銀色の死神-」というサイトにヤクザの娘が渋谷で麻薬を買い、

クスリに溺れてしまったので密売人と繋がりのある組織を殺せという依頼があった。

しかも娘はそのスカウトマンに弄ばれて捨てられて病み気味だという。

娘だけは堅気にすると誓ってたので男達を許せないとメールがきた。

娘は現在は不登校

この件は俺と瞳が担当した。

見張り役には俺にリンが、瞳にはトシヤがそれぞれついた。

俺は遊園地が嫌いなので今回は憂鬱だが仕方ない。

昼間はリンと瞳とトシヤがはしゃいで子供みたいに遊んでいた。

豹と俺はその間、観覧車に乗って二人で望遠鏡のレンズ越しに標的を探して二人の男の麻薬取引の現場を押さえた。

豹は彼らの様子を眺めた後、ハメ撮りをした。

とにかく遊園地は人が多過ぎる。

早く帰りたい気分だったがランチは5人で仲良く食べてきた。

リンはアリサときたかったようでまた来ようと呟いていた。

俺はもう女はこりごりだ。

このあと遊園地を満喫した瞳とトシヤ、リンと俺で二手に分かれて夜のDSランドに

昼間の標的二人を携帯で見たと豹が撮った写真をみせて脅して標的が現れるのを待った。

その間、俺は昼間の家族連れを思い出して胸が痛んだ。

シーコースとジェットコースターに無理やりリンに乗せられて怖かったけど楽しめた。

そんなことを思ってると奴等が大きなバッグをもってやってきた。

俺等がそのバッグの中身を確かめるリンを横目にみてからその場でスカウトマンを

狙撃した。

リンは脈を手首と首を手で触って奴の死を確かめた。

バッグの中身はただの紙切れだった。

瞳もヤクザの首を切って即死させ、トシヤは切り傷をみて脈を手で触って死を確かめた。

4人とも別々にタクシーを拾い、何事もなかったかのように家路に着いた。

早朝、二人の死体が発見された。