薔薇色の人生 Ⅲ

はてなダイアリーで書ききれないことを書きます。スピリチュアルなど。よろしく。

ゆらめいて

薫は毎日送ったメールも電話も自分からしづらくなって一週間メールも電話もできずにいた。ダイも忙しくて中々会えなかった。

彼からは毎日電話がきたので長話をすることはあっても本名を聞き出せずにいた。

猫の話で盛り上がった。

彼の猫愛ははてしなく、一年前まで飼っていた猫を妹が土鍋に入れてたんでてっきり

猫鍋にして食べられると思い急いでペットを取り上げたが単に「猫鍋」風の写メをとってSNSに投稿するのが日本だけでなく香港でも流行り、ちょうど写メしてるところだったというオチで二人で笑ったりした。

もっとも彼はあの日に猫鍋で家族全員で土鍋の中に猫が入ってきたときに「いただきまーす」と箸で囲むところで目が覚めるという悪夢をみて以来トラウマになったと

嘆いていた。

あの外見からは想像つかないのでおかしかった。

今度家に泊まりにこないかと誘われて迷ったがいくことにした。

絶対本当の名前を聞き出してやる。

千秋達にも話せないくらい悩んでいた。

タクヤとジョージと千秋と昼休み時間に窓際で世間話をして盛り上がっていた。

タクヤは西村豹の家が週末に集まる友人の家の隣にあったのでラリってるときに

間違えて彼の家に訪問してしまったのがきっかけで仲良くなった。

ちょうどマヤが泊まっていて朝帰りするところだった。

西村は焦った。

日本にスキャンダルが報じられてはまずい。

パパラッチかと思った。

しかし様子が変で美大生だと知ると、マヤは「どう、これから3Pでもする?」と豹にウィンクをした。「3Pは嫌い。女二人ならええけど」と彼は無表情で答えた。

「今のはジョークよ。世間は狭いわね。ここはアメリカのロスなのにね。」とタクヤを見て言った。

(あの薫の彼氏の友人?)と思いだし、びっくりした。

「で、そちらさんが本命なの?」とマヤに聞いた。

「そんなとこ。美大生がクスリやってていいのかしら。あなたのお仲間は知ってるの?」マヤに見抜かれてビビリなから「知るわけないよ」と答えた。

「じゃぁ私達のことは黙っててくれない?記者には。噂が広まると困るから。あなたも友人に知られたらまずいでしょ。いくら合法といっても」と脅してきた。

「じゃ、私は帰るから」と西村の頬にキスをして帰った。

「お前、マヤの知り合いか」と西村が聞いてきた。

「あれ?どっかでみたことあるな。もしかして君、あの詩集を書いてた人?

俺もってるよ!」

豹は口元が緩んだ。「よろしく」手をさしのべてきた。

マヤのことを省き簡潔にそのことを興奮してしゃべった。

酔って家を間違えたことにしておいた。

「これだよ、読んでみて。」と3人に詩集をみせた。

「興味ない」と薫達は声を揃えて断った。

「なんだよ、その塩対応は。面白いのに」と口をとがらせた。

そして、本を読んではげらげら笑っていた。

最近のタクヤは変だ。暗かったり急にテンション高かったり。

そして例の仲間のところに行った。

先ほどまでタクヤはトイレの個室にいた。

中で粉を吸って一息ついた。

「これで今日一日やりすごせる」

快楽が全身に広がった。

パーティの時は脳内が原色の連続で、どんな絵画よりも美しくてうっとりした。

ジャンキー仲間の彼女もいつもよりも感度がよかった。

あの瞬間は。まるで天国。

彼女は他のジャンキーと違って誰とでも寝る女じゃなかった。

毎日彼女と会って寝た。

週末も一緒にあの家に行く。

今度、豹も誘ってみよう。

タクヤはぶっ飛んだ頭で思いついた。

そのころ、俺は猫を見つけて抱きあげて、胸をなでていた。

ディーンは「お前、本当猫好きだよなー、こんなことしてる場合じゃないのに」

「ん?だって可愛いじゃないか。女よりも扱いやすくて。」

俺は猫の相手をしながら言った。

「飼うわけじゃないだろ。」と突っ込まれた。

「じゃぁお前飼ってよ、毎日会いに行くからさ。それに部屋一晩貸してね、週末。あいつと約束したから。俺の家に招待するって」と頼んだ。

「俺の家はラブホテルじゃないぞ。いつからお前の家になったんだよ」といわれた。

「ラブホテル?何それ?」俺は珍しい単語を聞いた。

「日本にはそういう場所があるんだよ」と説明されて妙に納得した。

「変わったホテルの名前だな。愛のホテルか。ちょっと意味違う気がするが」

「ファックするだけの場所だよ、金を払って。」俺は仰天した。

「日本人はそんなことにまで金払うのか!?リッチだな」

「ダイ。。。お前マジで浦島太郎だぞ。日本に行く前に色々勉強しとけ」

ディーンは天を仰ぐしぐさをした。

「なぁ、さっきから誰かにつけられてる気がするんだが」と後ろをみずに

ディーンに小声で言った。

「俺もそう思ってたところなんだ」俺達は目くばせをして一目散に逃げた。

猫は抱いたまま。

チャイナタウンの道路を走り、八百屋の果物にぶつかり、店主の怒鳴り声が聞こえ、

りんごがあたりに転がった。

建物の影に隠れたら一発の銃声が俺達にむけて撃ってきた。

サングラスをかけた男たち2~3人だった。

「こんな真昼間になんのようだよ。」

「こっちが聞きたいくらいだ」

と言って猫をかばいつつ撃ち返した。

腕を撃ったが急所をはずしてしまった。

猫はするりと道路におりてどこかに走って逃げてしまった。

無事だといいな。

「糞!逃げられた」俺は初めて敵を逃してしまった。

「いいじゃないか、仕事の依頼された標的じゃないし金にもならない相手だ」

と彼になだめられたが、「いや、猫だよ。」と言い返したら、

「猫も、だろ。野良猫ならまた会えるさ」と肩を軽くたたかれた。

そのころ、薫の大学で銃殺事件が起きていた。

幸い、薫のいた3階の教室じゃなかった。

一階で騒ぎがあったらしい。