薔薇色の人生 Ⅲ

はてなダイアリーで書ききれないことを書きます。スピリチュアルなど。よろしく。

灰色の街

俺達はひさしぶりにマヤと再会し、リンの居場所を探すように依頼した。

マヤは「わかったわ。わかったらすぐに知らせるから」と、銃を取り出して出かけた。

「あなたも居場所がわかったらすぐに現場に行って」と俺に言い残した。

マヤはロープで縛られた跡を残さないように気をつけていた。

あの男は俗にいう変態かもしれないけど、なぜかマヤは気に入っていた。

Sの性癖をかくしてる会社の社長もいたから、その弱みに付け込んで大金をもらったこともあった。幼少の頃から両親から引き離されて北の国のスパイ養成所で育ちそこから脱走して5年。

結局スパイとして生活のために暗躍していた。

国のロボットのように働くのはごめんだと思ったからだ。

仕事以外で男と寝たことはなかったが、豹との出会いは事故にあったようなものだと思っていた。

バイト先のコンビニの女子の店員は「恋は事故にあったようなものよねー」と自分の恋人のことをマヤにのろけていたが、鼻白んだ。

(男なんてみんな体目当てじゃないの。本気になるなんてくだらない。私はこの娘とはちがう。)

あれほど憎んでいたスパイの仕事も金が転がりこんできたり男がみんな自分のいいなりになってゆくのも面白かった。

豹のことも彼のいいなりになるふりをして彼の心と体を弄んでいた。

誰にも本音を話したことは一度もない。北の国から亡命したことだけは話していた。

彼はだまって聞いていた。スパイだとはもちろん告白していない。

豹とはプライベートなつきあいでお金を要求したことはない。

ダイに色仕掛けで迫り、ロイの仲間にしようとしたが警戒してるのか

中々のってこない。

おまけに今はあの小娘に翻弄されている。

マヤは少しだけいらだっていた。

薫は「ネオロマンス」のアクセサリーの指輪とネックレスをつけていた。

この前、ダイとのデートでペアの指輪を買ってもらいすごく嬉しかった。

彼は終始落ち着かない様子で外をうかがいながら一緒に歩いていた。

薫がじっと「ネオロマンス」の店のガラス窓の前に立ち止まりだまってみてたら

腕をひっぱられて中に入れられたかと思うと、指輪を二つ買って無言のままくれた。

薬指のサイズにぴったりだった。

いつのまに測ったんだろう。

ダイは「俺もほしかったから。」と照れたそぶりをみせつつ、もうひとつペンダントも買っていた。

「ありがとう」とだきついた。

今日も二人で「ネオロマンス」に買い物をしに出かけた。

夕暮れになり、ディーンの家へ向かう帰り路。

一発の銃声がなった。

薫に折り重なるようにして二人でしゃがみ、慌てて外にでて逃げた。

「今の何?なんで逃げてるの?」とおびえる薫。

俺は「ただの窃盗だろ」と薫にいいながら二人で走って逃げた。

明らかに窃盗団だ。

巻き込まれたくなかった。

薫を安全な場所に避難させて「今日はここで別れよう。また連絡するから」と抱きしめてから元の場所へと戻った。

「ダイ!」薫の叫び声が聞こえた。

薫は自分のアパートメントに戻り玄関で泣き崩れていた。

千秋は薫をみるなり、「どうしたの!?」と驚いた。

「ダイが、ダイが死んじゃうー!」と薫はずっと泣き続けた。

俺はなぜかさっきの奴らが気になり近づいた。

俺を狙って撃ってきた。

リンだった。

「なんでお前がここにいるんだ。」リンは驚いた。

「見つけた」と俺はサングラス越しに獲物を得るように銃を向けたら、

すかさずリンが撃ってきた。

俺も撃ち返した。

あいつ、いつのまに銃の使い方を覚えたんだ?

「あいにくここは俺の行きつけの店なんだ。つぶしたくない」

とリンは言って走って逃げた。

俺は銃を撃ちながら彼を追った。

彼は何人かの仲間と一緒にいてそいつらも俺をめがけて撃ってきた。

その仲間もみんな撃ち返してやった。

すべて急所ははずした。

全員殺しの依頼された相手じゃなかったから弾の無駄使いはしたくなかった。

一台の車がきたかと思うと俺をめがけて撃ってきた。

リンを乗せようとしているところを逃さず撃った。

リンは血だらけになって気絶した。

俺は凛を連れ去ろうとしたら、「そこまでよ。」と聞きおぼえのある声がした。

後ろを振り返ったら俺に銃をむけたマヤが立っていた。

あたりは夕日が沈み、夜になろうとしていた。

俺は「・・・何をしている?マヤ、俺だぜ?」

マヤは俺を狙って撃ってきた。

俺はしゃがんで、マヤを躊躇なく撃った。

彼女は肩を撃たれ、手まで血が流れていた。

「・・・やるじゃない。さすが、ロイがほしがるだけあるわ」

マヤは苦痛に歪みながら息をきらしながら笑顔で言った。

「誰だ?そいつ」

俺は何がなんだかわからなかった。

「ダイ、俺達と組もう。」車から降りてきた屈強な男が言った。

「ふざけるな。マヤとお前らはグルだったのか」

俺はマヤがこいつの仲間で今までずっと騙されていたことに気づき、

怒りと落胆の気持ちで質問した。

「新薬を手に入れるにはお前が必要。」と男は言った。

「新薬?なんだそれ?」聞くや、やいなや、弾が飛んできた。

俺はとにかく奴を撃って倒した。

車は凛をおきざりにして去った。

マヤを探したがどこにもいなかった。

仕方なくリンを抱きあげてアジトへ歩いて帰った。

「結局逃したのか。お前ら。」ロイはため息をついた。

「すいません、兄貴」手下たちはうなだれていた。

「まぁ、気にするな。チャンスはいくらでもある」

と余裕をみせてダイの写真をみてつぶやいた。

マヤは手に包帯を巻きながら

階段にすわってだまってロイの話を聞いていた。