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薔薇色の人生 Ⅲ

はてなダイアリーで書ききれないことを書きます。スピリチュアルなど。よろしく。

灰色の街~スナイパーの痛み~

俺と薫は㏠中メルローズプレイスを歩きまわった。

別れを切り出す機会を伺っていた。

映画館があったのでそこに入って大ヒット中のホラー映画をみた。

薫は最初のうちは怖がって俺の腕にしがみついていたが途中から見入っていた。

俺も最初から夢中になってみていた。

色気もムードもなかった。

なのになんでこんなに惹かれあうんだろう。

行きつけの中華料理屋に入って最期の晩餐にしようと思った。

何事もなかったように映画の感想を語り合い盛り上がった。

「なぁ、薫。俺達別れようか。」

と切り出した。

「やだ、何いってるの。冗談でしょ」と最初は笑ってた薫も俺の顔をみて笑顔が消えた。「今日はエイプリルフールじゃない。。。よね。」

お互いに無口になった。

「いやよ」下を向いて薫は震えた声でいった。

「私のどこがいけないの?悪いとこなおすから。それとも新しい女ができたの?」

涙目で訴えられて正視できなくなって目をそらして冷たく言い放った。

「お前の体に飽きたから。」薫は「嘘。。。最初から体目当てだったんだ」

「お互いに楽しんだじゃないか、じゃぁな」と俺は席をたった。

涙がでそうになって足早に去ったが後ろから薫がおいかけてきた。

「待って」俺に追いつき、抱き着かれた。

「それでもいいの。ダイと、、、レンと繋がっていたいの。別れるくらいなら死んだ方がマシ。」「ふざけるな」といいながら俺は薫にキスをしてしまった。

「なんでキスするの?私のこと飽きたんでしょ」薫は混乱した。

「もうお前の顔なんかみたくないよ。お前は足手まといなんだよ。いろんな意味で」と冷たく睨んでいい、俺はその場を立ち去った。

薫は涙が止まらず、その場に立ち尽くしていた。

ガラスのような冷たい目でみつめられて凍りついた。

俺は歩きながら1ブロックすぎたところで頬に雨が降ってきたと思って空をみたら

まだ夕焼けだった。目に手を触れたら自分の涙にきづき、うろたえた。

2ブロック目まで走って近くのビルの階段に座り、両手で顔を覆い、声を出さずに泣き崩れた。

これでいいんだ、きっと。

あいつには画家としての未来がある。

俺がいないほうがずっと幸せになれる。

今でも食べてしまいたいくらい愛してる。

でも、もう終わらせなきゃ。

ディーンはもう新しい家を買い取っていて、仮住まいは俺の持ち家になった。

帰ってから強い酒を呑んだ。

普段は絶対呑まない苦手な日本酒を煽った。

すぐに酔いが回った。

ずっと飲み続けた。

ディーンがきた。

「よう、目が赤いけどどうした。心なしか腫れてるし。」

「ほっとけ、今は飲みたい気分なんだよ。」

と俺は聞かれてやけ気味に言った。

「今夜は有給休暇がほしい。日本にもあるやろ。」

親しい人間の前や酔うと関西弁になる。

「女と別れてきたのか。お前にしちゃ懸命な判断だな。」

ディーンは俺に付き合って日本酒に氷を入れてロックにして飲んだ。

「地雷踏むな。それに日本酒に氷入れるのは邪道」と正しい日本酒の飲み方の説明までしてやった。「サムライロックというカクテル知らないのか。あれはうまいぜ」と言って、自分でカクテルを作って俺にもくれた。

とても強い酒だった。

「リンは?」と俺は聞いた。

あれからどうなったんだろう。

ディーンは「ああ、音楽やってたからお前らが盗んできたサブリミナルCDを聴いて何か変なノイズが入ってないか調べてるよ。それが終わってからトニーと射撃場へ行って訓練してる」と近況報告をした。

俺は「ふん、逆に頭イカレなきゃいいけどな。」洗脳された女スナイパーのことを思い浮かべた。

アリサの話では、彼が崇拝してるロックバンドクロムハーツのボーカリスト、瞬も洗脳報道である団体に今いるそうだ。

リンが今の仕事に熱心なのはそのせいなのか。

今は仕事か酒を呑むことで気を紛らわせるしかない。

本音をいえば、部屋に㏠中こもってカーテンを敷いて真っ暗にしてベッドのふとんにくるまり㏠中ロックを聴いてすごしたい気分だった。

次の日実際にそうした。

二日酔いになって自分ちのトイレをゲロまみれにしてしまった。

あとになって知ったが薫のクラスメイト原タクヤが近くでドラッグを買ってキメて

ラリッた状態で新しい俺達のアジトになった店にきて、店内のグラスをハイ状態で

並べてアリサから銃をかしてもらい、全部正確に撃って腹を抱えて笑って帰っていったそうだ。

トニーもその場に居合わせてその光景をみて目が光った。

リンも一部始終をみていて(この男また何か企んでる)と横目でトニーをみた。