薔薇色の人生 Ⅲ

はてなダイアリーで書ききれないことを書きます。スピリチュアルなど。よろしく。

灰色の街~サイドストーリー5~クロムラヴァーズ~

松本友也は薫と出会うまで禁断の恋愛の苦い思い出を背負っていた。

両親を交通事故でなくし、父の弟になる叔父夫婦にひきとられて、

姉の沙耶(さや)とその弟と兄弟同然に育てられた。

中学に入るまでは自分の両親と血が繋がってると思っていた。

従姉とは知らずに姉を慕っていた。

しかし、叔父から父の遺品のカメラをプレゼントされて

カメラで写真を撮るのが昔から好きだったり、なぜか優しい両親と兄弟だったのに

居場所がないような気がしていた。

中学に入りたての頃になぜか家族と血が繋がってないと思い込み

母親がわりの叔母に「本当におふくろと親子なのか!?臍の緒をみせろ!」と

おもいつめて問いただしたことがある。

叔母は困り果てたようにして友也の臍の緒をみせた。

美也が遺した形見だった。

友也は安心したが、実の両親の友明がなくなって15周年を迎えたときに

マスコミが友也が横浜に住んでると週刊誌で記事にした。

実名はなかったがまるで自分のことじゃないかと直感で感じた。

姉の沙耶は真実を知っていたのでずっと友也を弟のようにかわいがっていたが、

15歳になった頃友也を愛し始めてる自分に気づいた。

友也は戸籍を調べてみようかと思いつめていた。

友也も姉の沙耶に恋していた。

友明のことはおじさんとずっと友也は思っていたが親しみを感じた。

美也にも。

沙耶と友也は家族がいない二人きりになったときに関係をもってしまった。

ルイが生きてた頃クロムハーツはまだ現役だったので、

よく友明の甥っ子扱いでライブに行くたびに打ち上げにでれて、

ルイ達と話すことができた。

ルイは写真を撮るのが趣味という友也に対して酔った口調で「お前はバンドマンじゃなくてカメラマンになれ。友明さんにはクロムの前のバンドやってた頃に写真を一度だけ撮ってもらったことがあるんだよ。死んだときはショックだった。」と語った。

友也はクロムやルナをよく聴いていてギターもつま弾いていたので心外だった。

しかし綺麗な夕焼けや風景を撮るのも好きだった。

打ち上げ写真の模様も撮ったりした。

それは部屋に保管している。

コスプレチームのファンにもお願いされてドーム会場でよく撮った。

ネガはあとで送った。

薫もそのころにコスプレチームを組んでいた。

ある日、沙耶との関係が両親にばれて、高校に入学するころに二人の仲は引き裂かれてしまった。入学をきっかけに一人暮らしを余儀なくされて戸籍標本を引っ越すのに必要な書類をとりに行った際にみせてもらった。

友也は叔父夫婦に生まれたばかりに引き取られていることを

知りやっぱりと思ったが実の父母の名前をみて衝撃を受けた。

母、美也、父、友明と書かれていた。

一瞬眩暈を覚えた。

そのことを叔父夫婦や弟にはいわなかった。

沙耶だけに伝えた。

従姉同志だから結婚できると。

沙耶はすでに知っていた。

もう終わりにしようといわれてショックだった。

友明の遺産は全部友也名義になっていてバイトする必要もなく家賃はタダ同然だったが、それもしゃくにさわったのでファミレスでバンドの練習が終わった頃に深夜まで働いた。

放課後は写真部に入っていたのにも関わらず幽霊部員だった。

顧問の先生が友明の大ファンで友也の才能を認めていたからだった。

だが友也はバンドでギターを弾くのが好きだった。

とにかく親父のジュニアと呼ばれることをすごく嫌った。

女遊びを覚えたのもこのころだった。

友也はすごく荒れていた。

美人の女性しか相手にせず、煙草や酒を覚えたのもこのころ。

ピンクの髪に染めたのもこのころだった。

そのころ、沢田アキラや隣町の高校のヨシキと出会ってバンド仲間になって一緒に

ライブハウスで打ち上げでクロムの真似でよく酒を呑んだ。

ヨシキはカノンびいきで金髪で髪を伸ばしていた。

アキラはSEIJIびいき。

3人はよく悪さをして遊んだ。

ヨシキは週末は族の集会にでていた。

そして高2になったころ、友也と同じ年のヨシキは沙耶に片想いをしてしまった。

沙耶は一年ぶりに友也のアパートに訪れて中学時代のことを謝り、普通の姉弟にもどりたいと言ってきたのでそのとうりにした。

よく朝食や夕食を作っては大学生になったので冷蔵庫に入れてコンパなどで派手に遊んでるようだった。

もちろんそのころにはお互いに冷めていて、一緒に食事をしても何もおこらなかった。

高2の6月ごろ、入学したてだというのにアキラはヨシキと同じ高校だったのに

校舎の窓ガラスを割ってしまい、退学になり友也の高校に転校生としてやってきた。

それも薫のクラスに。みんなは当然怖がっていた。

薫は当時いじめられっこだったがアキラに「お前、負けんなよ。外見から変わればいい。やられたらやりかえせ」とアドバイスされて何を思ったのか、次の日なんと薫は薄化粧に金髪という外見で登校した。友也は既に薫に恋してたので仰天した。

クラスメイトのいじめっこたちはビビッてそれいらい薫にちょっかいをださなくなった。それまで薫は彼女達にパシリをさせられていた。

アキラに彼女達は「てめえらいい加減にしろ!」と腕をつかまれ睨んですごんでみせた。彼女達は「な、なによ松本先輩といい沢田くんまで如月びいき?」と恐怖に顔をひきつらせていた。

茜も「やるじゃん、沢田くん。薫まるでカノンみたい。」と髪型を褒めた。

友也はそれまでハラハラしながら薫を見守っていたが一緒にパシリをさせられた時に

つきあうとかそれしかできなかった自分に悔しさを覚えた。

何もできなかった自分に。沢田に嫉妬すら覚えた。

友也は「ぷっなんだよ、その髪と化粧」とからかったが髪をさわったりあくまでも沢田の友人として接した。

アキラにも「お前入学したてなのになんで俺んとこにきてんだよ」とびっくりした。

友也は薫会いたさに沢田に用事があるふりをしてよく薫のクラスに休み時間にきた。

秋ごろまでに茜とアキラはライブハウスなどで出会い急接近した。

友也はその間、薫相手に悶々としていた。

友也は薫が自分と同じルイファンだと知ると「なんで俺と同じ趣味なんだよ」と文句を言っていた。

しかし手紙をもらってから清水寺から飛び込む気持ちで「今度原宿のマスカレードショップにいかない?」と夜に電話をしてデートの約束までこじつけた。

薫はすごく嬉しくてそれまで使っていなかったラルムの香水をつけてでかけた。

何を着て行こうか迷ったが、結局白レースのワンピースにした。

友也は案の定、ガーゼシャツにジーンズだった。

どうみても美男と野獣といった感じでじろじろみられてる気がして友也は恥ずかしがった。

同じ高校の奴らと会わなかったのが救いだった。

薫も初デートで緊張した。