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薔薇色の人生 Ⅲ

はてなダイアリーで書ききれないことを書きます。スピリチュアルなど。よろしく。

灰色の街~彼女と過ごした180日間~

帰りに京子に瓜二つの女性に出会い混乱した。

「京子!と思わず名前を呼んだ。

彼女は笑みを優しく浮かべて「私は章子(しょうこ)よ。京子とは双子の姉。

よく電話や携帯メールで貴方のこと聞いたわ。双子のせいか男性の好みまで似てるみたいね。」と言って俺に抱きついてきた。

俺は彼女を受け入れ、最近長く滞在しているホテルに一緒に入って泊めることになってしまった。

その後、章子と一緒に「フェイ」という名前のBARに入って二人でカウンターに座った。

ウェイターの顔を見たらリンだったのでお互いに驚いた。

「お前、ここで何してるんや」と俺は問いただした。

リンも「お前こそ久しぶりにやな。ずっと気になってたんや。とうしてたか。」と目を丸くして逆に質問攻めにあった。

俺たち二人はお互いにここ一年の近況を語り合った。

瞳達がどうしてるか彼も知らなかった。

リンはなぜか俺の隣にいる章子のことを誰なのか聞かなかった。

俺も出会ったばかりの女性だったので気恥ずかしくて紹介するほどまだ親しくなかったのであえて何も答えなかった。

章子は何も注文せずに黙ってうつむいてきながら俺たちの話を静かに聞いていた。

「そうか。色々と大変やったな。お前も。俺も色々あったしな。せやけど少女売春斡旋は不味いやろ。犯罪や。それにあの娘らが可哀相やと思わへんの?」とまたリンは偽善者ぶって綺麗事を言って俺を責めた。

こいつは昔からそうだ。

いつも偽善者ぶる。

自分もカタギじゃなかっくせに。

俺は「せやけど俺はあくまでも強制送還する奴を狙撃するだけやで。あとは俺のボスの仲間が店を彼女らに紹介するだけや。俺は狙撃以外のことはせえへんから関係あらへん。生活費の為や。」とリンを見据えて言った。

リンはあきらめたようにため息をついた。

「ほな、勝手にせい。俺はただ、お前のことも心配なだけやからいうただけや」

と、ガラにもないことを言われた。

「俺は一度死にかけたから怖いもんは何もあらへん。アリサによろしく。ほな、さいなら」と一言だけ告げて「フェイ」を出た。

アリサの勤めている高級台湾料理店に行ったが彼女は非番らしく見かけなかった。

俺は章子と二人で食事した。

「ここの料理えらい旨いな」と章子に話しかけた。

章子も食べておいしそうにうなずいた。

ウェイトレス達は楽しそうに会話してる俺達をみておびえているようだった。

やはりカタギじゃないのバレたかな。

会計を二人分支払い、店を出た。

ウェイトレス達は「あのお客さん、独り言をいいながら食べてたわ。」「意外と大食いなのね」とひそひそ声で話していた。