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薔薇色の人生 Ⅲ

はてなダイアリーで書ききれないことを書きます。スピリチュアルなど。よろしく。

灰色の街~彼女と過ごした冬11~雪解け~

次の日豹はトシヤと一緒に凛の勤めてる店「フェイ」に向かった。

二人はカウンターの前に座った。

豹はお酒を呑めなかったのでメロンソーダを頼んだ。

トシヤはコロナのビールを頼んだ。

もう夜も深く、客もまだらだった。

店のBGMは洋楽のフェビメタがかかっていた。

凛は神妙な顔つきで事情を豹とトシヤから聞いてやっぱり嫌な予感が当たったと絶望した。

トシヤは「明日、瞳は退院するよ。しばらく自宅療養させるよ。組織からクビにされたしね。」

とわざと勤めて明るく言った。

凛は「つまり、瞳に命令したマフィアの背後にはアメリカのテロリストがいたってことなんやな?」とまわりに聞こえないように小声で聞いた。

豹は「そうらしい。回復したら本人に確かめるつもりやけどな。俺の時と一緒。」

凛はマヤも蓮もテロ集団に巻き込まれたと思っていたが、マヤがFBIを名乗って蓮とシンガポールで何度も会って、フェニックスを政府から横取りし、同じテロ組織の仲間のゆゆと協力して自分達の組織に渡したと確信した。

向こうにいた頃、FBIにマヤが渡したフェニックスが忽然とある日、姿を消していたからだ。

マヤが一度この店にきたときにその責任をとらされて香港に左遷されたと自嘲気味に語っていたが自作自演だったとはおもいもよらなかった。

でも、なぜ蓮の命が狙われてるのか3人は謎だった。

凛は「もしそれが本当ならやばいな、あの二人はこっちで男女の関係もってしもうたから。つくづくあいつは女に弱いな。自分が狙われてること知っとるはずやけどな」

豹は「なんだと!?やっぱり俺を裏切ったやんけ。まぁ、テロリストやからそっちのほうがショックやったけどな。つーか、あいつアホちゃう。俺は真面目にスパイの仕事を任されてたからLAにいた頃。だからテロ組織に目をつけられた」とため息をつきながら、ソーダのおかわりとチョコを頼んだ。

トシヤは「流石、モラルも何もかも踏み越えてしまったみたいだね。」と苦笑した。

凛は「笑い事やないやろ、下手したら事後に殺られてた可能性あるで。マヤのことだし、たぶん、そういうことして今まで何人もの男を殺してきたんやろな。」と暗い表情でつぶやいた。更に凛は京子と俺のことまで二人に話した。

「もしあんな事件がなかったらきっと俺みたいに今ごろ足洗ってたかもな」と蓮と呑んだことを思いだしていた。

トシヤは「そんなことがあったんだ。俺もショックだよ。なんか女は怖いね。裏表が激しすぎる。でも蓮の場合はどっちみちテロ達に命狙われてたんだからここにも追手がきてた可能性もあるし、

仕事はしなくても殺し合いならしてたかもね。自分達の身を守る為に。でもなんで蓮は狙われてるんだろ?フェニックスを作るロイの手下だったからか」と2杯目のコロナを吞みながら二人に尋ねた。

豹は「せやな。あの件だけじゃない、もっと裏がある気がする。空港で蓮を撃った連中もテロリスト達の仕業かもしれんな。それにしても死んだ恋人のことは気の毒やな」と二人に言った。

凛は豹に「明日、お前と病院に行ってあいつに確かめる。」といい、トシヤに「お前は蓮にしばらく顔をださないほうがええ。完全に瞳とグルになってると疑がわれてる可能性あるさかいな。下手に刺激しないほうがええで。」と念を押した。

トシヤはため息をついて「そうだね」とがっかりした表情でうなづいた。

俺はそんなことも知らずに今夜は退院したばかりなので景気づけにアリサの働いてる「ジャッキー」に行き、激辛ラーメンをほおばった。

ハイボールも一杯だけ頼んだ。

まだ本調子じゃないのであまり呑めないのが辛い。

アンジェラ達と一緒に同行していた。

5人は本場の台湾料理に舌鼓みをうっていた。

アリサもちょくちょく見舞いにきてくれていた。

食事が終わったあとに何か殺気を感じたが5人には黙っていた。

武器はもう調達してもらった。

彼らもわざと明るく振る舞っていた。

帰り道、やはり背後に人の気配がした。

5人と別れを告げたあと、アンジェラ達の後をこっそり追った。

すると彼らめがげて近づいてくる人影がみえた。

暗がりでみえなかったが白人だった。

俺はそいつに近づき、銃で奴を狙って撃った。

奴も俺に気が付き、銃乱射しながらこっちに歩いてきた。

アンジェラ達はもうホテルの部屋の中に入っていた。

こいつはかなり鍛えられてるスナイパーだな。

久しぶりに血が騒いだ。

俺は弾をよけながらも相手を狙って数発撃ちまくった。

奴はあっさりと地面にあおむけになって倒れて即死した。

俺は自分の銃口に息をふきかけて「ふう、あぶなかった。吞みすぎてたら確実にやられてたわ」一部始終を息を飲んで見守っていた京子は「とりあえず無事でよかった。この辺は阿片中毒患者でいっぱいだものね」とまた意味不明なことを言った。

「それは100年以上前の話だろ」と聞いたら、「まだ成仏してないみたい。死んだことも気づいてないみたい。」と答えたので俺は「まだ吸いたりねえのか」と呆れた。

京子も肩をすくめて「そうみたい」と答えて俺の後ろについてきた。

次の日、凛と豹が病院に行ったら俺がもう退院したことを医者に聞かされてびっくりしていた。

瞳もトシヤに付き添われて退院した。

しばらく精神科に通院することになったらしい。

トシヤもこの機会に薬抜きしようと試みた。