薔薇色の人生 Ⅲ

はてなダイアリーで書ききれないことを書きます。スピリチュアルなど。よろしく。

灰色の街~紫のナイフ4~

豹はスカウトマンの1人桐谷(きりや)に会いに行った。

彼を調べたら、ウヨクで毎年靖国神社へ参拝したりみたま祭りへの灯篭の奉納を忘れない程の国粋主義者だった。

何かというと「これは戦争だから」というのが口癖らしい。

彼は麻衣子のセフレで朔夜と3角関係だと週刊誌に載ったことでブチ切れていた。

おまけに朔夜がクロムハーツの映画に出たことも許せなかった。

豹はなんとなく鳥居はくぐりたくなかった。

鳥居の前で待っていた。

今日は桐谷と麻衣子はデートだった。

靖国神社で。

豹も参拝はしなかったが尾行しつつ結局鳥居をくぐり、屋台や食堂で昼食を済ませた。

割と美味しかった。

そしてまた九段駅前まで歩いて行き、

二人がまた会う約束をして麻衣子が一人になった頃を見計らって声をかけた。

麻衣子は最初びっくりしていたが「京也さん!?、、、じゃないわよね、西村豹さん。」笑顔で挨拶した。

さすがお天気お姉さん。

こいつがバンギャか。

「京也に会わせてやるよ。これで」とピースサインを出した。

麻衣子は「やだ、うっそー、信じられなーい」と両手を頬にもっていって、

頭を横に傾げた。

豹は内心うざいと思いつつ「寒いだろ?部屋に入って暖まろう」と麻衣子の部屋に行った。

麻衣子は豹の洋風マンションに着いてからあたりをきょろきょろと見回し、「ところで京也くんは?」と差し出された紅茶を飲みながら聞いた。

豹は「あ、ごめん京也は用事があってこれないみたいなんだ、今度紹介するよ。」と謝った。」

「えー、じゃぁ帰る。」と立ち上がって帰ろうとする麻衣子の手をつかんで「俺じゃあかんか?あいつのかわりにならへんのか?」とすがるような目で訴えてみせた。

麻衣子はとまどいつつも、京也が本命だったので似ている豹で今夜は我慢しようと思った。

俺は踏み台か。

お風呂にお湯を入れながら1人憤慨した。

豹は乱暴に麻衣子を壁に寄せてキスをした。

「服ぬげよ」と優しくいった。

麻衣子はわざと恥じらいながらぬいだ。

一緒にお風呂に入り、二人でバスタイムを楽しんだ。

いちゃいちゃしたあと、二人はお風呂からあがって、豹は彼女の為にブランデーを用意した。

豹はウーロン茶でごまかした。

「で、桐谷とは長いの?京也にはいわないからあいつのことで知ってること全部教えて」と本題に入った。

二人ともバスローブを着ていた。

麻衣子は包み隠さず桐谷のことを話した。

「あの人ね、『夜桜セブン』に来る常連客をよくスカウトしてたわ。

風俗からキャバ嬢やホステスまで。AVに流れていった子もいたみたいよ。スカウトマンとしてはナンバーワンね。会社の中では。バック?ここだけの話、桐生会よ。それがどうかしたの?トシヤくんの友達でしょ。あの朔夜のバンドの彼女がいるギャルバンのイケメンガードマン達の。」豹は「まあな。桐生会のメンバーは知ってる?」と改めて聴きなおした。「そこまでは教えてくれなかった。ヤバイからって。」豹は少しあてが外れたと思った。「でも社長はイケメンよ。伊勢谷吾郎さんは。あとは桐生会の方が桐谷さんに電話がかかってきて急いで出て行ったときもあったわ。『戦争だ』とか言って。

それがどうかした?」と麻衣子。

ブランデーを一杯呑んだばかりなのに頬が赤くなっていた。

長い黒髪で目が大きかった。

「誰と『戦争』?」と豹が核心を突くように聞いた。

「うーん、スヌーピー?」と豹のほうを見て行った。

「は?ぬいぐるみの作者と?」と豹はぽかんとした。

「なんじゃそりゃ?スヌーピー!?」蓮こと俺と凛達は声を揃えて問いただした。

ここはテロ対策本部の会議室。

トシヤは焦って「なんだよ、なんでもっと正体を詳しく聞かなかったんだよ」と豹に迫っていた。

「落ち着け!」と凛はトシヤの肩を抑えた。

「ふう。でもよかったよ。ギズモが標的じゃなくて。俺お気に入りのキャラだからさ」とトシヤは右手で額の汗をぬぐった。

豹はバツのシャツをファッションで来ていた。

「まぁスヌーピーはなんかの暗号かキーワードだと俺は読んでいる」

と不敵な笑みを浮かべていった。

「とにかく、スヌーピーと桐生会を一緒に検索してみる」

とノートPCを開いてキーボードを叩いた。

蓮こと俺はバカバカしいと思って一抜けたいと思った。

「チェブじゃなくてよかった」と瞳も目が潤んでいた。

「あほか。」俺は瞳を横目でみて呆れた。

凛は真剣になって「もしかしたらぬいぐるみの中に麻薬とか時限爆弾とか入れ盗ったかもしれんで。」とつぶやいた。

俺は「そんならとっくに事件になっとるやんか。麻薬の取引。よくあることや。」と

突っこんでみせた。

凛は「ほな、なんで『戦争』とかいうたんや」と聞かれて俺はしばらく考えて「これから爆弾仕込むと違う?」と答えてはっとした。

凛はにやりと笑った。

「せやからそれ止めなあかん」凛は出かける用意をした。

「どこ行くんや?てか楓も最近きてない。」と俺は凛に聞いた。

「たぶん、テロ組織ともつながってるんちゃう?」と凛は振り向いて言った。

俺は唖然とした。

凛はホストクラブ「DIRTY(ダーティー)」のライバル店「夜桜セブン」に面接をしに行った。

「DIRTY」にはマヤが常連客で呑みにきていた。

「ここの店長は東藤一樹っていうのね。」と塚本に聞いた。

「そうっすよ。マヤさん今夜も一段とお綺麗で。」と塚本。

「今夜はあなたモテモテね、例のあの子もきてるみたいよ。」と楓をみた。

「へぇ、毎日ブランデーを飲み干してくれるしシャンパンタワーも頼んでくれるし嬉しいっすよ。今度同伴しちゃおうかな。しつこくせがまれて」と塚本は自慢げに答えた。

「無表情なのね、彼女はいつも。」とマヤ。

「俺の前ではツンデレな態度をとって可愛いんすよ」と塚本。

「あの子もやるわね」とマヤはカクテルグラスを一口飲んだ。

塚本は楓のところに行き、「やぁ今夜もきてくれて嬉しいよ。」と楓に営業スマイルをした。

楓は笑顔をつくり、「ブランデー。取り置きしてたでしょ。」と塚本の手を握っておかわりをした。

「女で中間管理職は辛いのよね。男は無能なのに私に敵意むき出しだし、新人は男漁り。うんざり。」とスーツ姿できて水割りを一気に飲み干した。

そして隣に座った塚本の肩に頭を乗せた。

「あなたといると普段の自分を忘れられるわ」と手を握った。