薔薇色の人生 Ⅲ

はてなダイアリーで書ききれないことを書きます。スピリチュアルなど。よろしく。

灰色の街~紫のナイフ9~

俺がトシヤのマンションに向かったらトシヤだけ1人で窓際に座っていた。

少し目がとろんとしていて話し方も変だった。

こいつまたラリってやがる、と半ば呆れた。

「だって遅いからさ来るの。退屈しのぎ。チャーリーない?」と焦点の定まらない

目つきでトシヤ。

「で?俺にどうしてほしいわけ?店変えてほしいとか?」と俺はトシヤの頬を手て軽く叩いて正気にさせた。

トシヤは俺を意味ありげにみつめ「そうしてほしいのは山々だけど、あの店が臭いといって変えさせてくれないんだよ、西野さん達。血の匂いがするとかいってさ。

あの子が俺を指名しないほうに別の男に惚れさせてよ」とねこなで声で頼まれた。

「俺にだって好みはあるし、選ぶ権利あるし面倒ー。」といいかけて良いアイディアが浮かんだ。

「なぁ、その子、今何してるんや?」とそれとなく聞いた。

「ん?たしかドーリスというフレンチのウェイトレスだったな。バンギャ上がりのホス狂。自称本田美奈子に似てるっていってたけどすっぴんは不倫ドラマのヒロインのポケベル女似」と笑いながら2ショットの写メールをトシヤは俺にみせた。

「うわ、めちゃ地味な昭和顔やん」俺はお世辞にも本田美奈子に似てるとは思えなかった。「香港でも海賊版でみれたの?」とトシヤに聞かれ、「昔の女がそのポケベルの不倫ドラマにハマってたんや」ポケットベルも一応香港でも普及したがあっという間にすたれた。

「で?このポケベルを別のホストに回せばええんやな。お前のポケットベルはもう鳴らへんしな」と俺達は笑い合った。

このドラマのタイトルは忘れたがシングルの「ポケベルは鳴るはずよ」という主題歌がヒットした。

「こいついかにもお前や前のホストに金貢いでそうやから金に困ってるはず。風、水に売り飛ばす」と俺は自分を我ながら天才と思いながらトシヤに提案した。

「うわ、えげつない。」と、トシヤは唖然とした。

「お前にいわれたないわ、だったら泣きついてくるな」と奴を侮蔑しつつ言った。

俺は次の日、早速ポケベル女をスカウトしにドーリスへ向かった。

雪乃と樹、高美と高宏はWデートで「シンゴジラ」を観に行った。

その帰りに二手に別れて別行動になった。

高美達は人目を避けてホテルにチェックインしスィートルームへ行った。

「あーあ、ラブホテルがいいな。」とサングラスを外してベッドの上に寝っ転がって言った。

「余計に一目につくだろ。てかなんだって雪乃さん達とダブルデートしなきゃいけないわけ」

と不機嫌そうに高広はつぶやきながら高美の隣に寝た。

「仕方ないでしょ。言い訳にもなるし、それに彼女に何かあったら困るでしょ。凛は彼女にポケベルを持たせてるの。何かあったらスマホに番号打てって。凛自身もポケベルもってるし打つから」と高美は面倒くさそうに説明した。

「今時ポケベルかよ、あいつ、いくつだよ、てか今だに使ってる奴いんのな」と高宏は

失笑した。

「だからじゃない?カタギじゃないからよ。暗号みたいな感じ?また流行りそー。懐かしいよね、高校ん時使ったよね。」と高美は思い出に浸った。

初めての相手とよく連絡し合ってデートした。

レーザーデスクに当時二人ではまっていた。

「流行らねーよ。レーザーデスク当時買ったのにもう使えねーしみれねーし。」と高美にツッコミを入れて二人で笑い合った。

高美は幸せだった。

お忍びでここにきたのに。

罪悪感はなかった。

高宏はラウドネスのドラマーの影響でバンドを始めて今に至る。

モテモテだった。

高美と結婚する気は今のところはない。

離婚する気も。