薔薇色の人生 Ⅲ

はてなダイアリーで書ききれないことを書きます。スピリチュアルなど。よろしく。

灰色の街~紫のナイフ16~

俺は上原財閥の福社長殺害事件がおきてから標的が現れるかもしれないと思い、

死体の画像をみて犯人の特徴を調べた。

どうみても瞳の刺し方じゃない。

目は見開いていて、断末魔の表情を浮かべていた。

白いワイシャツに緩んだネクタイ。

紺色のスーツの上がらばっさりと刺されていた。

これはプロの仕業だ。

ロッカーの真上に死体をわざわざ置くとは、隠すのに急いでいたからか。

わざと瞳が刺したように見せかけていた。

最初はゲイバーに向かうことにした。

昼なので当然2丁目は静かだろうと思ったが人の多さにうんざりした。

瞳の店は閉まっていた。

夜と違って普通の男女の人間と多くすれ違った。

俺は数時間ぐらい誰か怪しい男がこないか見張った。

もうすぐ12月なので少し肌寒い。

黒いサングラスをかけて久しぶりに染め直した赤い髪を手でなでてみた。

みんなスマートフォンを観ながら歩いていた。

だがそれに気をとられている暇はなかった。

部屋で新しい弾を入れなおしてきた。

十分これだけで間に合う。

今は殺し屋の顔になっていた。

ミントガムを噛んだ。

中に入ってニューハーフに珈琲をブラックで飲んだ。

ナイフを盗んだ奴はたぶん挑戦状だろう。

緒方の妻が容疑者として警察に連行されていた。

黒い人影がみえた。

店の店員に奥に隠れるように指示した。

俺は後ろを振り向いてめがけて銃を撃った。

黒い影はそのまま倒れた。

やはりここも狙ってたか。

黒いスーツ姿の死体が床にうつ伏せになっていた。

死体をみても何も感じない。

そのまま近づいて死体を足で転がした。

頭に顔に傷があるくらいで特に何もわからなかった。

ジャケットのポケットを探した。

財布と携帯をみた。

それを奪い、事務所に戻った。

トシヤと瞳に奴の携帯をみせた。

「こいつに見覚えないか。」

二人は首を横に振った。

机の上に携帯と財布を置き、自分の席のある四角い机にもどった。

ここは結構アンティークなつくりの部屋だった。

椅子に座り、机の上に両足を乗せて、拳銃を指で器用に回した。

時計の針の音が静かになった。

俺は斜め上に丸い壁時計をみた。

まだ夕方には早い時刻。

ため息をついた。

今日は何もかもどうでもよかった。

仕事以外は。