薔薇色の人生 Ⅲ

はてなダイアリーで書ききれないことを書きます。スピリチュアルなど。よろしく。

灰色の街~紫のナイフ19~

tourは下関を回って四国、北海道、近畿、東北、関東、ラストの中国地方にきた。

高美達に付き添って食べた広島のお好み焼きは美味しかった。

前のりしてきたので一緒に厳島神社の鹿を観に行った。

凛は「そばめし食いてー」といっていた。

アリサとはどうなったのか気になったが二人の問題なので干渉しないことにした。

ここもパワースポットなのでカップルも多い。

今日はクリスマス。

飛行機で移動だったので楽だった。

凛はいつも税関でひっかかる。

今日は誰かにつけられてる気がした。

彼女達のことは凛に任せて神社をあとにして、大通りにでて走ったら後ろも走ってついてきた。

しつこかったので、レンガづくりの建物の間に隠れて後ろからくる相手の前にでて銃を向けた。

相手は女子高生で顔をひきつらせて黒ずくめのリクと同じファッションをしていた。

俺は安堵し、またかとうんざりし、「あ、今映画の撮影中、俺エキストラ。お前邪魔だからどいて」と無愛想に言ったら、「なんだ、リクじゃないや。声も違う。広島でインストあるからもうきてるのかと思っちゃった。」と独り言を呟きながら俺を無視して去っていった。

これは逆のパターンもあるかもと俺の組織につけられてるであろうリクを気の毒に思った。

実際リクは健と正反対で最近ガラ悪い連中に絡まれて困ってると嘆いていた。

もうホテルに戻ろう。

本当にヤバイ奴が来ると厄介だ。

街は夜になった。

クリスマスのイルミネーションで夜景が綺麗だった。

ベッドにあおむけで寝ながら、弾を入れ直し、スティックのように銃を回しながら、

高美の差し入れのテキーラをロックでグラスに注いで飲んだ。

これは高美のラジオ番組にルナマティーノの下手ギタリストがゲストで出たときに

もらった代物だそうだ。彼のオリジナルらしい。

ライブはとっくに終わり、今頃高美達はクリスマスと打ち上げもかねて盛り上がってるだろう。

ドアをノックする音がしたので銃を構えて足で蹴ってあけたら、なんと井川由美子だった。

「なんだお前か」俺は額の汗をぬぐった。

「なんだは何よ、せっかくはるばるミニスカポリスのコスプレできてあげたのに。」と本当にグレーの迷彩柄のミニスカポリスの恰好で頬を膨らませる由美子。

「はい、差し入れ」とチーズケーキとドンペリをもってきた。

「俺、甘い物嫌いなんやけど。なんかあったんか」と笑わずにいいつつ中にいれた。

由美子は廊下を見回してからドアの鍵を閉めた。

ショートヘアが似合ってて、掘りの深い顔。

由美子はもう一つの袋から、長いソックスを出して俺の前に手を伸ばしてみせた。

「何これ?」と変な骨模様のストッキングだと思いながらのぞいた。

「ああ、リクのブランドよ。あんたと間違われるから何かあったら助けてだって」と、いいながら由美子は又紙袋の中にしまいこんだ。

やっぱりそうか。そりゃそうだ。

スタンガンでも、あの5人に持ち歩くように指示したほうがよさそうだ。

「そんだけ!?」と顔をひきつらせた金髪のリクの顔が浮かんだ。

「あ、ところで例の殺人事件のほうはどうなった?」上原財閥が気になった。

由美子は「豹くんがもってるガイシャのファイルで彼が疑われたけどアリバイがあったから成立した。西野さんがかばったおかげでね。」とチーズケーキを頬張りながら答えた。もうテーブルの椅子に腰かけていた。

俺はミリ子も任意同行で事情聴取を受けたがアリバイがあったのでほっとした。

かんなは血の匂いがしないのでイラだってるらしい。

頬ずえをついて由美子の食べる様子をしばらく眺めていた。

もうひとつのグラスにシャンパンを開けて二人で乾杯した。

結局ケーキを一口食べた。

美味しかった。

「シャワー浴びてくるわ。一緒にはいる?」と笑みを浮かべながら由美子はバスルームへ消えた。

これは、ハニートラップっていうやつか?

部屋をかえようかと思った。

しかし気になる。

残りのテキーラをグラスに開けて、氷をいれて、一気に飲み干した。

由美子はバスローブを着たままでてきて、「あら、今のはジョークよ。貴方って案外ちょろいのね。」と言いながら冷蔵庫の中のミネラルウォーターを喉を鳴らしてペットボトル片手に飲んだ。

喉元から胸元までとても色っぽい。

唇も濡れていた。

「はい」と俺にペットボトルを手渡すと素早く迷彩服とバスローブの上にコートを羽織り、「じゃぁ明日の朝、始発で帰るから」と出て行ってしまった。

仕事がなかったら押し倒すのにと俺は悔しい気持ちだった。

またテキーラを一杯飲んだ。

凛達もいるから大丈夫だろうと思い、酒を飲み続けた。

その凛は、押し掛けてきた流香の誘惑に負け「別れたくない」と泣かれた為に、

一晩一緒に見張りをした。

(瞳達がいるから大丈夫だろう)と思ったそうだ。

瞳はトシヤの誘惑にまけ一緒に風呂に入り「蓮達がいるしね」と楽しんだ。

高美も高広がちょうどラジオのゲストできていた為にホテルで一緒に過ごした。

他の4人のメンバーも無事だった。

次の日ひどい二日酔いで頭痛薬を由美子からもらって飲んだ。

一緒に朝食をとった。

明日は東京に着く。