薔薇色の人生 Ⅲ

はてなダイアリーで書ききれないことを書きます。スピリチュアルなど。よろしく。

灰色の街~紫のナイフ23~

杏子が買い出しに行ってる間、娘の林檎と遊んでたら、彼女の前夫、渡辺ナオミという人物がやってきた。

俺は煩わしいとおもい、ドアを閉めようとしたら、足で挟んで開けて「頼む、林檎に会わせてくれ。あと杏子にも伝えてくれ。もう一度やり直したいと。君は彼女を幸せにはできない」と睨んで激しい口調で言った。

「なんだと!?てめえこそあいつを捨てて逃げたのに今更なんの用だ?悪いが杏子さんとはただの友達であんたの想像するような仲じゃない。お互いに割り切った関係だ。

でてけよ」と怒鳴ったら林檎が泣きだした。

杏子がエレベーターを使ってアパートの部屋に戻って来た時にあいつは逃げるように足早に去っていった。

「なんで追い返したのよ。もちろん直己とはやり直す気はないけど」と杏子は逆に怒っていた。

月一で林檎に会わせていたと知って俺は杏子に謝った。

「また来月があるからいいわよ。ガソリンスタンドで今は働いていて真面目だから。まだバイクを乗り回してるけどね。愛車のフェラーリでドライブして帰ってくるときの

林檎ははしゃいでいてご機嫌なの。」と事情を知った俺はレインを思い出して、申し訳ないと直己に対して思った。

「秀美ちんもやっぱ檸檬ちゃんを元父親に会わせてるわけ?」と俺はそれとなく聞いた。

杏子は「そうね、風間さんには一度会ったことあるけど、いまだに定職についてないみたいだし、女のヒモね。DJのバイトはやってるけど。あ、由香利の元彼の山田光彦さんには別れたあと一度もみてない。きっと娘のことも知らないんじゃないかな」と包丁でキャベツをキッチンできざみながら答えた。

秀美の苗字は海野と言った。海野秀美か。ギャルママにしていまだにガングロを貫いてるあたり毒親にならなきゃいいがと少し心配した。

俺みたいのが父親よりかはマシだと思った。

由香利は小野瀬と言った。小野瀬由香利。

豹と今付き合ってる女スタッフも奈緒美という名前だった。

奈緒美が二人。。。俺は吹き出してしまった。

「何ー?もう酔ってるの?」と杏子の声がした。

「お兄ちゃん、あそぼー。」と言われたので林檎を膝の上に乗せて、ストレートの髪を撫でた。

薫とレインの二人を思い出した。

今頃どうしてるだろう。

個展は観に行ってない。

夫の友也は最近、クロムの映画の公開を待たずに新年早々、ヨルダンのシリア難民の

写真を撮りにでかけたそうだ。

薫からラインがきた。

薫は最初心配だったので最初大反対したが喧嘩の末、結局は折れたそうだ。

ルナマティーノの紫音や、イスラム国に公開処刑されたYやHに感化されたらしい。

流石、友明さんの遺伝子を受け継いでるな、と唸った。

それに比べて智宏は瞳と寝たり、六本木のレックスで遊び歩いたり、何やってんだかと呆れた。

ハリウッドに進出するとでかいこと言ってたのに。

上原ナナも「WOMAN」というタイトルで写真集をだして月末に初の個展を開くそうだ。

俺は猫のペットのサイファも連れてきて林檎とサイファがじゃれてるのをみて和んだ。

猫じゃらしも買ったから最近はそれに夢中だ。

アリサのことが気がかりだった。

凛に遥からメールがきたそうだ。

妊娠の知らせだった。

俺は今直ぐ迎えにいけと言ったが、凛が本当に俺の子なのかとアリサに国際電話で聞いてしまい、ますます二人の仲がこじれてしまっていた。

依頼、凛からアリサに何度メールや電話をしても音信普通だった。

ため息をついた。

里緒からはHONEY-Xの撮影がカウントダウンライブで終わって来年公開予定だと教えられた。

楽しみだった。

瞳はクロムの映画を指折り数えて待っていた。

智宏はでないとからかったら赤くなったのでおかしかった。

今日はオフだった。

3月にはリクのソロツアーがあるから忙しい。

あれから上原財閥連続殺人事件の進展は見られなかった。

社員の中にゆゆがバイトで入っていたので、任意同行を求めたらしいが彼女にはアリバイがあった。

その時間にホストクラブ「DIRTY」で呑んでいたのを監視カメラで確認された。

ホストの塚本にちょっかいを出していた。

次の日、FC限定のドレインのライブ中にラインが俺のスマートフォンに入った。

ライブ後、打ち上げに出る前に電源を入れて読んだ俺は顔面蒼白になった。

高美が誘拐されたらしい。

犯人からの動画つきで機械音で返してほしければ、友美の新刊を絶版にしろとの脅迫メールが対策本部の五十嵐のPCに届いたそうだ。

犯人は数人いるらしかった。

ディーンの奴、一体何やってんだよと苛立ちながら、杏子に断りを入れてかんな達の

ところに走って向かった。

リクの警護は最近出所した仲間、タクミに任せた。

高美、無事でいてくれー。

祈るような思いだった。